

「海道一の親分」「清水みなとの名物」とうたわれた清水次郎長。
「寿司くいねえ、酒のみねえ」「そうよ神田の生まれよ」の森の石松。
女房お菊を離縁、義理と人情に生きぬいた吉良の仁吉。
いつ死んでもいいように、自分の棺桶を背負っていく桶屋の鬼吉。
「国定忠治は鬼より怖い、にっこり笑って人を斬る」といわれた度胸のよさと男振りをうたわれた国定忠治。
これらの人物にスポットをあて、面白く人情溢れスカッとした啖呵見事に描ききる二代目広沢虎造の名調子のエッセンスをここに集めたCD全10枚組。
清水次郎長 代官斬り編
DISC 1
石松と勝五郎
次郎長と長兵衛
DISC 2
怒りの石松(お蝶の焼香場)
久六 次郎長への悪だくみ
DISC 3
次郎長一家殴り込み
次郎長の代官斬り
森の石松
金比羅代参・夕立勘五郎編
DISC 4
新版 石松三十石道中(上)
新版 石松三十石道中(下)
石松と身受山鎌太郎
DISC 5
お民の度胸
本座村為五郎〈ライヴ実況録音盤〉
夕立勘五郎
吉良の仁吉
荒神山の血煙り・雷電と八角編
DISC 6
荒神山の血煙り(上)
荒神山の血煙り(中)お菊の縁切り
荒神山の血煙り(下)荒神山斬込み
雷電と八角
桶屋の鬼吉 喧嘩状編
DISC 7
次郎長と玉屋
清水の三下奴
富士川の血煙り〈フィルモンレコード復刻〉
国定忠治 名月赤城山編
DISC 8
赤城の血煙り(上)
赤城の血煙り(下)
DISC 9
名月赤城山(上)
名月赤城山(下)
DISC10
忠治二人(上)
忠治二人(下)
読みやすい、B5サイズのブックレット。
全曲分の歌詞を掲載しております。
解説:布目英一
月刊浪曲編集人
横浜にぎわい座企画コーディネーター
制作/日本コロムビア
二代目 広沢虎造
1899年、東京芝白金に生まれる。子供の頃から浪花節が好きで、15、6歳の頃に天狗連の真打ちに。19歳の年には大阪へ走って初代広沢寅吉の弟子になり、23歳で真打ち、二代目広沢虎造を襲名した。
当時八丁荒らしと呼ばれた神田伯山の講談「次朗長伝」を聴き、その歯切れのいい啖呵に惚れ込んだ虎造は、「次朗長伝」を浪花節で口演。魅力的な森の石松の人物像を鮮やかに描き出し、浪曲界一の人気スターとなった。
「江戸っ子だってねぇ」、「神田の生まれよ」、「馬鹿は死ななきゃなおらない」という名文句は虎造の作だと言われている。
昭和を代表する人気浪曲家となった虎造だが、1959年に脳溢血で倒れ、言語障害を発症。1963年に浪曲界から身を引き、翌1964年死去した。