【ストーリー】
「玄界灘…、これは、玄界灘の荒波のように、怒濤の半生を生きた男の物語である」。
九州大村市に生まれた百田光浩は、小結大村潟の実父作造のすすめで大村潟に弟子入りしたが、取的としてコキ使われる日々だった。母が九州から上京し、力道山と名を改めたわが子にゆで卵を腹一杯食べさせた。力道山は傍らの貧しげな男に食べ残しの卵を与えた、このことが後に国民的ヒーロー「力道山」を生むことになるとは夢にも思わなかった。母の手製の下駄を御守にひたすら練磨に励み、力道山は歯を食いしばって精進を続け十両に上がることが出来た。かつて卵を恵んだ隅田新作に再会したのは戦争半ばのことだった。軍需工場を経営する隅田は力道山の男意気に惚れ込んだ。やがて戦争も終り角力も漸く復活したが 戦時中配給物資の不正で除名された大村親方は許されず、力道山は隅田の力をかりて大村部屋を再建し、大村潟を親方に迎えた。だが大村親方の冷たい仕打ちに力道山は角界から身を退き、建築会社隅田組の資材部長として働くことになった。妻雪子と亡母の墓参に出かけた日、「駐留軍慰問外人プロレス試合」のポスターを見て、力道山の心は燃え立った。ハワイで修業を積んで帰朝以来、プロレス界の王者となり、シャープ兄弟、ニューマン、シュナーベルと闘い、カルネラ、オルテガを破った彼の前には、世界選手権保持者・ルーテーズへの挑戦が待っていた‥。

【キャスト】
力道山／美空ひばり／武藤章生／遠藤幸吉／ハロルド坂田／飯田蝶子／東富士／沖識名／九州山／澤村國太郎／安部徹／左卜全

【スタッフ】
監督：森永健次郎
脚本：菊島隆三
製作：古賀政男、茂木了次
撮影：山崎安一郎
美術：中村公彦
音楽：古賀政男
録音：古山恒夫
照明：高島利隆
協力監督：伊勢寅彦

●DVD1枚
●モノクロ約84分／ドルビーデジタル・モノラル／片面1層／4:3スタンダードサイズ／1955年作品

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