決定盤『クラシック深夜便』
〜夜を彩る魅惑の名曲集発売に寄せて

「夜」をテーマにした
クラシックの珍しいアルバム！

音楽好きな「コロムビア・ファミリー・クラブ」の皆さん――特にクラシックを愛好する方々に向けて、またまたユニークなアルバムが登場しました。
一日の疲れを癒すのに最適なひととき――「夜」をテーマにしたクラシックの名曲集です。

企画のきっかけは、今や中高年に大人気！月刊誌まで出ているNHKの人気ラジオ番組「ラジオ深夜便」（ウィーク・デイの毎晩、午後11時から翌朝5時まで）です。内容は全国各地の探訪やあれこれの話題。そしてその間に挿まれるさまざまな音楽――歌謡曲もあれば、ポピュラーナンバー、ジャズ、クラシックなどそれこそ何でも。曲も懐かしければ、登場する歌手・楽団も、忘れていたなあ！と郷愁を蘇らせるものばかり。

聴いていると、眠りを忘れ、時を忘れていつの間にか夜が更けている、というほどです。ならば、クラシックに焦点を当て、「夜のクラシック」というのはどうか。好きな人にはたまらないし、そんなアルバムも見かけることが少ない――ということで、実現の運びとなったわけです。

クラシックというと、とにかく「長い」とか「難しい」と敬遠する人もいますが、じつはどんな音楽にも負けない豊富な内容と魅力を備えているのが特徴――メロディー、リズム、ムードなど、何を期待しても、聴いてみれば必ず満足させてくれること、間違いない名曲が揃っています。これまで敬遠していたという人も、静かに落ち着いた夜、あらためてぜひ聴いてみるのはいかがでしょう。

全体は、題名が示すとおり、「夜」からイメージされるいくつかの場面――「誰にも共通する夜の名曲」、「若い頃の思い出を喚起するような名曲」、「華やかな夜を演出するのにふさわしい名曲」、「旅の思い出につながるような懐かしい名曲」、「もの思う夜のひとときに最適な名曲」――の5枚によって構成してみました。いずれも納得して聴いて頂ける名曲ばかり。演奏も、内外の一流演奏陣による、内容の濃い演奏ばかりです。

毎日訪れる夜のひとときを、皆さんの気分に合わせ、お好きな一枚、お好きな曲目を選んで聴いていただくとよいと思います。出来ましたら、感想をお聞きしたいものですね。

監修者：宮本英世 プロフィール

1937年生まれ。東京経済大学経済学部卒。日本コロムビア（洋楽部）、リーダーズ・ダイジェスト（音楽出版部）、トリオ系列会社社長を経て、現在は名曲喫茶「ショパン」（東京・池袋）の経営ならびに、音楽評論家・講演・執筆活動などに活躍。著書は『こんな時なにを聴く』（音楽之友社）、『クイズで愉しむクラシック音楽』（講談社）、『喜怒哀楽のクラシック』（集英社）をはじめ約30冊にのぼる。